TechLION vol.6 まつもとゆきひろ氏トークライブ聞いてきたよ

2012年4月12日木曜日

昨日の昼、ふとtwitterを見ると
という面白そうなツイートがあった。matzゲストかー、ゲストかー、
ということでZusaarの事前登録をした。事前決済のイベントって初めてでpaypalごにょごにょと。

目当てはもちろんまつもとゆきひろ氏のトークライブ。生matz氏は2008年8月のLightweight Language future、2009年10月21日のJapan Linux Symposium以来の3回目。毎回トークがマジで上手いので凄く楽しみ。

途中で@_erisan_さんと合流して会場についたのは開始10分前ぐらい。
会場の雰囲気はこんな感じ。
開始直前、だいぶ賑わってきてる。
後から気づいたけど、この写真の中央あたりで本持って歩いてる人matzや…。

まつもとさんトークライブのお題は「10年先も勝負できるプログラマーとは

@_erisan_さんの知り合いのUSP研究所/会の方々がいらっしゃるテーブルにお邪魔し…
たところ、めっちゃステージの目の前。すげぇ。

twitterのタイムラインを眺めると、ぽつぽつと私も知ってる方いらっしゃるらしかったので後で挨拶しようと思いつつトークライブ開始。

まつもとさんめっちゃ目の前でびびる。

以下はtsudaってたのを抜粋してお届けします。
「最近肩書き増えましたねー」
matz「Groovenautsのチーフアーキテクトになりました。FSF Award 2011もらいました。」 matz「PerlのLarry WallはFSF AwardもらったけどPHPの人はもらってない」(会場爆笑) 
matz「賞とかあんまり感動しないと思ってたけどStallmanからもらったらウルウルしちゃった」
matz「松江市名誉市民第一号は小泉八雲。私と一緒に取った人は人間国宝の人」
「そのうちまつもとさんも人間国宝になるんじゃね」
matz「まあStallmanはRuby使ってないんですけど。Lisperだから」
matz「StallmanとLispについて語ったりしてきた」
matz「10年先ってのはIT業界にとって永遠の未来みたいなもんに思える。まずは10年前からの変化を考えてみる」
matz「Rubyだと、10年前はRails以前。誰もビジネスにRubyが使えるとか思ってなかった。Javaと生産性論争とかしてたのが2006年ぐらい。Railsの作者はすげぇ議論好きで炎上大好きw」
matz「2002年、Rubyは日本を代表するOSSではあった」
「LLイベントの2回目とかだと、アンケートで"Rubyを仕事で使えてる"と答えた人は凄く少なかった」
「そもそもレンタルサーバにRubyがプリインストールされてなかった」
matz「自分の周りはあんまり変わってない。以前からほとんどの時間をRubyに使ってた。講演多くなり始めたのは2001年あたりからだからあんまり変わってない。メールあったしWebあったしチャットあったし。」
matz「だから、この先の10年の変化も意外と大したことないかも。違うんだろうけど劇的には違わない(未来は連続的にやってくる)と仮定する」
matz「アシモフのファウンデーション・シリーズの"歴史心理学"って架空の学問(数学的理論で未来を予測するもの)をヒントに考えてみる。…。やっぱ無理。」
matz「人間は数式化できないし歴史に個人の影響は不可避だから。けど、歴史じゃなくて技術動向ならある程度予測出来るかも。前提はムーアの法則」
RT @l_b__: 歴史心理学ではなく、心理歴史学(Psychohistory)だと突っ込んでみる。


ちなみに、プレゼンスライドの下をちょいちょい動いてるウサギはプレゼンタイマーらしい。
matz「エクストリーム未来予測してみる。まず価格。メインストリームPC価格はあんまり変わらないけど極小デバイスにどんどん入れられるようになってく(家電のフリしたコンピュータが増える)」
matz「家電にRubyはもうちょい頑張ったら…」
matz「次に高性能化。今のメインストリームPCは20年ぐらい前のスパコンと同じぐらい。10年後は1024コアとか買えちゃうんじゃね?スパコンの技術が形を変えて降りてくる感じ」 matz「"京"って8万CPUぐらい載ってる。10年後コンシューマに1024コアとかそんな不自然じゃない」
matz「次は大容量化。ひょっとすると次世代メモリだと今のDRAM同等で永続化可能ってことになるかも。主記憶だけで320GBとか。数段階のキャッシュ構造が主記憶だけで済むかも」
matz「そうなるとソフトウェアアーキテクチャも変わる。次は広帯域化。これによってデータ処理の場所は幾度と無く変わってきた。まだこの振り子は続きそう。」
matz「先の動向まとめると1.PCのマルチコア化。OSはいいけど言語はまだ課題ある。7万コアとか言われるとまだうまく抽象化してプログラマに提供出来てる言語はない。2."組み込みの非組み込み化"。3.クラウド化、管理ノード増えるに従って抽象化レイヤ出来るはず」
matz「例えば電力はもはや抽象化されたパワー。計算リソースもそうなる。そうなると"向こうとこちらの使い分け"という課題が残る。」
「そして"データの入り口"という課題。データは自動的に生まれるものではなくてどこかにあるものを取り込んでくることになる。どう集めてどう加工して入れるか。ここ数年の主戦場はここかな」
matz「10年先でも重要なことを押さえる。"数学"。数千年前からやってるもんだからあと10年でどうかなるものじゃない。僕はホントに数学ダメ。得意科目国語と英語。」「言語得意なんだ!」(笑)
matz「だいじなもの続き。(コンピュータ)サイエンス。何よりもサイエンス的な考え方。事実に基づいて推論を行なって検証するというスタイル。これをその時その時のトレンドに合わせていくことで地に足のついたエンジニアになれるのでは。そして新しいものにチャレンジ」
(このあたり、自社の考え方と同じだなぁと思いながら聞いてた)
matz「年をとると新しいことしたくなくなる。"大人げない大人になろう"」
「中学生コミッタに負けないとか?」(会場笑)
matz「柔軟な精神大事。社会生活には分別あったほうがいいけどプログラミングに関しては大人げなく。そしてコミュニケーション能力大事。言語を使う人はどう考えるだろう、とか考えながらメール書いたりとコミュニケーションにかなり時間を使ってる。」
matz「そして"名声w" というか個人の持っている評価というもの。僕はOSS/FSSの人なので名誉経済で生きてる。この世界だと勤めてる企業とかでは通用しない。何を作った人だからプログラミング力ありそう、と考えてもらえる。これが色々といいことにつながる。」 
matz「例えば自分の考えたこと、感じたことをblogやtwitterに書く。自分の書いたコードを(権利的問題無い限り)公開する。こういうことを10年、20年と続けるということ。Rubyは20年目、その前4年ぐらいEmacs Lispのプログラムとか出してた」
matz「現在の私は、私が天才プログラマだから、というわけじゃなくて何かを作るとこまでやったという継続によって成ってる。これによって普通じゃない人になれる。」
matz「小学校1年生の時に担任の先生から"なんで他の人と同じことが出来ないの?"って怒られたw」
matz「今から10年何かを続けることで、10年先も通用する人になれる」

このへんで本エントリのまえがきに書いた、前回生matzを見た2009年のJapan Linux Symposiumで Linus Torvaldsが
"毎日10時間10年続けたらなんらかの人になれるよ"って話してたのを思い出した。やっぱ同じなのかなぁとか。

matz「そして"楽しさ"。プログラミング楽しいとずっと思ってて楽しくないと思ったことはない。このポイントは私の場合"万能感"。プログラミングって"やれば出来る"が結構通用する。在りし日の万能感を取り戻せる感じ」
matz「このへんが"世界変革の源泉"。多分この先の世界を変えるのはIT。プログラム書かないと世界は変わらない。"Change the World! Happy Hacking!"」

その後少々時間があったようで質疑応答少々。tsudaってると質問考える余裕ないのが悔しいとこだなぁと思いつつメモ。

matz「Rubyの場合、いいとは言われるけど使われない状態が10年ぐらい続いた。愛されるプロダクトを作って継続することが、Rubyについては成功の秘訣だったかな」
質問「世界の皆が使えよ!と思って作ってた?自分のために作ってた?」matz「僕は自分のためだけに作ってた。完全にselfish」

最高に面白かった。まつもとさんのトークは技術者として元気出ますね。

トークライブ後にキャッキャ[email protected]ってもらっちゃった、ミーハーな私でした。

そしてblog書いてて全然後のセッション聞いてませんごめんなさい(∀`*ゞ;)テヘッ

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