よなよなリフロー: PIC16F753-I/ML(その2)

2016年11月29日火曜日

前回のよなよなリフロー: PIC16F753-I/MLでうまくいったものと同じ構成です。このチップはリフローの練習用と割り切って安価なものを入手しているので、色々な方法を試しつつスライムを安定して殴れるような水準まで早く行きたいところです。
が、今回は残念ながらパッド間でブリッジしてしまいました。

ピン間でブリッジしてしまった悲しさと対策検討


図1 ピン間でブリッジしてしまった
実はこの2ピンはNCなので外部的な問題はありません。内部でもおそらく結線されていないので問題ないと思いますが、やはり気持ちの良いものではありません。
失敗原因として、パーツを置いてから多少ピンセットで触って位置合わせをしたことが挙げられます。前回ピンセットでのパーツ位置の調整が割とうまくいったため、そのノリでやりすぎたかもしれません。当初のペースト乗りがきちんとしていても、あまり横移動させると当然ブリッジしやすくなりますからね…。
他の原因も検討してみます。写真で仕上がりを見比べると、前回のものよりも今回のほうがピン全体的にハンダの乗りが多いためペースト分量が多かったと考えられます。これに作業プロセスによる影響が大きそうです。
今のところ基板上へ載せるペースト量を抑え気味にし、プラスチックのカードで何度もステンシル面をゴリゴリと往復して各パッドへペーストを詰めるようにしています。これは少々やり過ぎで、ステンシルと基板の間の微妙な隙間へペーストがにじみ出る格好になっているかもしれません。ある程度多めにペーストを置き、プラ片でサッと全体へ塗ったほうがうまくいく可能性が高い気がしてきました。
もう一つ有力な原因として、基板面がステンシル面から浮きやすいというのがあります。この基板は複数の基板を面付けしてミシン目カット用に仕上げたものなので、当然ペーストを塗ったそばから基板を切り離していきます。
今回の作業時点で、本基板からレギュレータ1/2とPIC16Fその1を切り離した後で、基板面が割と空いていました。基板を固定用の基板で囲んだ上にステンシルを載せるというフローを採っていますが、基板面がスカスカだとステンシルが面として安定せず湾曲してしまいます。
こう考えると、ステンシル自体をサブ基板用に切り分けたほうが安定するのかなーという気もしました。しかし0.12mm厚とはいえステンレスの加工は割と鬼門で、たわませずに切り分けるのは結構難しいと思います。最初から切り分け前提でミシン目状に穴あけをしておき、ニッパー/ニブラーで簡単に切り離せるような形状もアリかもしれません。しかしElecrow側で製造上の負荷が大きなものは断られる可能性が高いのに加え、デザインルールに準拠した設計が可能か要確認です。
短期的な方法としては、他のサブ基板を取り外して空いたエリアを適当な基板片で埋める策が考えられます。大体Elecrowで注文すると1-2枚余分に納品されてくるので、それぞれ見比べてシルク印刷がズレているものやスルーホール位置が怪しいものを穴埋め専用基板として使うとよさそうです。

リワーク…

この時は残念ながら手動でリワークのための機材が不足していました。具体的には、致命的なことにハンダ吸い取り線の手持ちを切らしていました。
物は試しとデザインナイフで端子間をブリッジしているハンダをなるべく削り取って再リフローしてみました。あまりハンダ形状は変わっていませんでした。一度目でフラックスが揮発しているのでこのような振る舞いなのかな、と少々興味は湧きましたが。

動作確認

その後、PICkit3互換機を入手してMPLAB IPEを利用したところ、問題なくチップ情報を読み取って書き込みも確認できました。

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