よなよなリフロー: 極小レギュレータ MIC5524-3.3Vと同じパーツ・基板です。
この寸法のパーツもなるべく扱いたいので、手慣らしがてらやりました。
今回はパーツ配置上の工夫と、問題が顕在化した「ステンシルの保存」について概要を書きます。リフローと動作確認は前回と同じなので省略します。
今回は他の方法を試してみたかったので、まずパーツをつまむ位置を中央から片端へと変えました。そして、基板に対して平行にパーツを降ろしていく方法ではなく、先に片端をソルダーペーストに接触させた後でパーツを離してトンッと置いてみました。
パーツ中央をつまんで平行に降ろす方法だとピンセットを開いてもなかなかパーツが離れずにパーツ位置がズレてしまうケースがあるため試してみた策で、これは位置の目算を誤らなければ割といい精度で置けそうです。パーツ配置作業の後半まで基板面が見えるというメリットもあるので、これで安定すると嬉しいところですが、目算を誤るとソルダーペーストを拭き取って塗り直しなので大変です。
しかしこれだけでは不十分でした。1週間ほど経ってまた同じ基板をリフローしようという段になって、今回の拭き漏らしソルダーペーストが0.25x0.32mmのステンシル穴に詰まっていると気付きました。その時には既にかなり硬くなっており、ソルダーペーストで上面から押し込むようにしてもなかなかうまく抜けてくれませんでした。
この話はだいぶ長くなるので回を改めて書きますが、ステンシル利用直後にマメなクリーニングをすべきというのが今のところの結論です。手間はかかりますが、ソルダーペーストが詰まって固まると本当に厄介でボードの出来に大きく響いてくるため重要ポイントです。
事前に自宅リフローについて調べた際にあまりこの方面の情報は見つかりませんでした。
理由を推察するに
何よりもこの寸法・パッド形状のパーツはリフロー工程で失敗した際にリワークするのが困難です。リワークの難しさはボード全体の歩留まり悪化に直結します。手作業リフローではなるべくミスを起こしづらく、リワークが可能なパーツを選定すべきだと考えています。
とりわけ、部品点数が10以上あって部分的な失敗が全体に響く構造のボードであれば、以下のポリシーで運用すると安定しそうです。
この寸法のパーツもなるべく扱いたいので、手慣らしがてらやりました。
今回はパーツ配置上の工夫と、問題が顕在化した「ステンシルの保存」について概要を書きます。リフローと動作確認は前回と同じなので省略します。
配置上の工夫
前回のリフロー作業時にはパーツ中央をピンセットでつまんでターゲットの真上から降ろしていくスタイルで配置しました。今回は他の方法を試してみたかったので、まずパーツをつまむ位置を中央から片端へと変えました。そして、基板に対して平行にパーツを降ろしていく方法ではなく、先に片端をソルダーペーストに接触させた後でパーツを離してトンッと置いてみました。
パーツ中央をつまんで平行に降ろす方法だとピンセットを開いてもなかなかパーツが離れずにパーツ位置がズレてしまうケースがあるため試してみた策で、これは位置の目算を誤らなければ割といい精度で置けそうです。パーツ配置作業の後半まで基板面が見えるというメリットもあるので、これで安定すると嬉しいところですが、目算を誤るとソルダーペーストを拭き取って塗り直しなので大変です。
ステンシルのメンテと保存状態の重要性
ステンシルは構造上ソルダーペーストが穴に残りがちです。今回は食品用の消毒アルコールとティッシュペーパーを使って拭き取っていました。しかしこれだけでは不十分でした。1週間ほど経ってまた同じ基板をリフローしようという段になって、今回の拭き漏らしソルダーペーストが0.25x0.32mmのステンシル穴に詰まっていると気付きました。その時には既にかなり硬くなっており、ソルダーペーストで上面から押し込むようにしてもなかなかうまく抜けてくれませんでした。
この話はだいぶ長くなるので回を改めて書きますが、ステンシル利用直後にマメなクリーニングをすべきというのが今のところの結論です。手間はかかりますが、ソルダーペーストが詰まって固まると本当に厄介でボードの出来に大きく響いてくるため重要ポイントです。
事前に自宅リフローについて調べた際にあまりこの方面の情報は見つかりませんでした。
理由を推察するに
- 自宅リフローで主流の紙系(ユポ紙系)ステンシルは原則的に使い捨て用
- 詰まりが問題になるような0.3mm平方前後の小さな穴をカッティングシートで実現するのが困難
- そもそもステンシルを中途半端なクリーニング状態で1週間以上放置して再度利用することがまれ(?)
手作業リフロー向きの部品形状・寸法について考えた
紆余曲折あって結論は「MIC5524-x.xYMTの寸法のパーツ(TIのX2SON-4なども同様)を多用するとソルダーペースト塗り・リフローの両面で歩留まりを悪化させるので当面は避ける」と落ち着きました。今回の試作品についてはステンシル用に書いたパターンが今ひとつ良くないのも原因のひとつですが、それを差し引いても結構難易度の高いパッケージという印象です。何よりもこの寸法・パッド形状のパーツはリフロー工程で失敗した際にリワークするのが困難です。リワークの難しさはボード全体の歩留まり悪化に直結します。手作業リフローではなるべくミスを起こしづらく、リワークが可能なパーツを選定すべきだと考えています。
とりわけ、部品点数が10以上あって部分的な失敗が全体に響く構造のボードであれば、以下のポリシーで運用すると安定しそうです。
- 抵抗・コンデンサは0603(1608; 1.6x0.8mm)品で問題ない
- 配置を詰めすぎるとピンセット実装が大変なので、その点には注意
- IC/LSIはなるべく0.5mm以上ピッチ・角丸0.25x0.8mm以上パッドのパーツを選ぶ
- なるべく、側面にランドの露出しているQFNパッケージ(および類似品)を選ぶ
- まだBGAはスキル的に無理。特に、リフロー機材選択時に両面部品実装の筋は捨てているので当面考えない
- レギュレータはTLV713のSOT-23(5)パッケージ品(0.95mmピッチ・0.55x1mmパッド)などを利用する
- TLV713シリーズは入出力コンデンサ不要ながらも安価なのがとても良い
- 出力が150mAで不足する場合は400mA出力のTPS736シリーズなどを検討する(しかし内蔵コンデンサの大容量化によるものか、値段が250円程度まで上がるので可能なら避けたい)
- 諦めて入出力コンデンサを配置する場合はRohmのDUxxSD5シリーズが手頃(50円程度)でよさそうだが未検証
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